かまたまRock 'n' Roll

地元のサッカークラブとロックンロールをこよなく愛するもの

疾風ニ勁草ヲ知ル

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「困難に遭ってはじめてその人間の本当の価値、本当の強さが分かるということ」なんだそうだ。
奇しくも今の鈴鹿にとって、これほどピッタリな言葉もないだろうな...と思う。

11/27の日曜に、ゼットエーオリプリスタジアムへ、全国地域サッカーチャンピオンズリーグを観に行ってました。名前が変わりましたが、ここは6年前に我々がJFL昇格を決めた、あの市原臨海球技場です。

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去年まで我々のチームメイトだった野口と堀河が、鈴鹿アンリミテッドに今年から加入しています。彼らを観たくてやってきました。

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勝ったほうがJFL昇格を掴むこの大一番に、スタメンとして起用されていました。カテゴリがどこであれ、かつてのチームメイトが信頼され、頑張っている姿は嬉しいものです。たぶんこうやって、縁もゆかりもないけれど「気になる」チームってのが増えていくんでしょうね...(´ー`)


開始早々10分。その野口のロングパスから繋がった前線がペナルティエリア内で倒されて、鈴鹿がPKを獲得。これを落ち着いて決めて先制。鈴鹿は今期公式戦で三重に負けたことが無かったらしいので、「あー、これは鈴鹿がこのまま押し切るのかなー」と思いきや、その後は終始三重が押し気味で試合が展開。終わってみれば4-1で三重が鮮やかな逆転勝利でした。

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三重の試合は初めて観ましたが、個の力と言うよりも組織で戦う印象。事前のスカウティングで相手を丸裸にして、いいところを出させない。鈴鹿は幸先よく先制はしたものの、その後は三重に脅威らしい脅威を与えさせてもらえなかったように見えました。西条の予選ラウンドではあの今治も押さえ込んでいたようなので、優秀なスカウティング部隊でもいるんかな?桑名時代には天皇杯で当時J1のセレッソにあと一歩というところまで迫っていたし、ここぞと言う一発に強いのかもしれない。

奇しくも「三重ダービー」となったJFL昇格争いは、こうして三重の勝利で幕を閉じました。アスルクラロ沼津J3に昇格し、ファジアーノ岡山ネクストJFLから退会するので、今回のJFL昇格枠は2つ。よって優勝のFC今治と準優勝の三重がJFL昇格キップを掴み、鈴鹿は悔しい3位。また1年掛けて、東海リーグを優勝するか全社を抜けてくるかして、この舞台に戻ってこなければならない。ホント地決は勝つと負けるとでは、天と地ほどの差なんだよなぁ...(T_T)


日本サッカーのカテゴリーは、階段を一歩づつ上がっていくピラミッドのように描かれているようですが・・・

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こと地域->JFLに関しては、「段差のある向こう側」に飛び移るようなものだなと思っています。

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本気で飛び移る気がなければ、たいした怪我はせずに済みますが・・・

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向こう側に飛び移るためには、助走をつけて思いっきり命懸けの大ジャンプをしなければならず・・・

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失敗すれば復帰に時間が掛かるダメージを負う。

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ヘタすれば立ち直れないくらいの大ダメージを受けることもある。実際ここまで来ておきながらあと一歩のところで涙をのみ、雌伏の時を過ごす事になったクラブのなんと多いことか・・・(´;ω;`)

わがかがわの近くでは南国高知FC(現、高知ユナイテッド)もその一つ。10年以上前のかつて、高知は愛媛や我々より先にJFL入りする可能性があった。それが後もう少しのところでそれを逃し、その後10年以上雌伏の時を過ごすことになった。・・・今回今治が抜けたので、いよいよ高知からJへの機運が復活するのだろうか?


閑話休題


鈴鹿さん、なかなかユニークなクラウドファウンディングをやっていたことからも察するとおり、カネ集めにかなり苦労してたように思う。全国リーグのJFLを戦い抜くだけの体力があるかどうかを試されているんだと言えなくもないですが、とにかく地決はカネが掛かるんだ...。予選ラウンドで敗退ならまだしも、決勝ラウンドまで進んでの敗退は、更に費用的ダメージは大きい。この反動が翌シーズンに跳ね返ってこないかどうか。レンタル選手の退団ニュースも流れており(これはレンタル元に請われてのことかもしれませんが...)、戦力維持がすごく厳しそうだなーって、端からはそう見える。

鈴鹿はまさに今「疾風ニ勁草ヲ知ル」を迎えているんだと思います。おそらくこれから来シーズンに向けて多かれ少なかれ変化が訪れるはず。それが良しにせよ悪しにせよ、クラブ一丸となって乗り越えていってほしいです。

思えば我々も、2008年にJFL昇格を逃した時はいろいろありました...

予選ラウンドで敗退
 ↓
胸スポンサーの穴吹工務店が撤退。先細っていく予算...
 ↓
翌シーズン、四国リーグ2位。全社敗退。地決出場を逃す
 ↓
そして監督の退任...

もう踏んだり蹴ったりでね(´;ω;`)。2009年終了時点ではお先真っ暗でした。あんときはマジで辛かったなぁ...しかしあれを乗り越えたからこそ今がある(`・ω・´)


鈴鹿にとって心強いデータとしては、地決の決勝ラウンドまで行ったクラブは、その後数年内に昇格している。最近だとYSCCSC相模原ファジアーノネクストが、翌年の昇格を決めてる。ホントあと一歩のところまで来ています。だから(たぶん)これからやってくるだろう苦しい時期を乗り越えて欲しい。「ここまで来たのに・・・」じゃなく、「ここまで来たんだ(だからあと少しで行ける!)」なんだ。歓喜の瞬間は近い!!

そしてこれは鈴鹿さんの将来的な構想次第ですが・・・野口と堀河を再びJFLの舞台に連れて行ってやって欲しい。これは一うどんサポーターとしての願いですヽ(´ー`)ノ